メディアで度々取り上げられる、「NFT」という言葉。
世界各国の人々に熱狂を届け、今やおよそ2兆円もの市場規模となり、着々とその勢いを増しています。
日本では、いまだ「NFT」という言葉はあまり浸透していません。
「言葉は聞いたことある」「なんだか難しそう」という人も多いと思います。
NFTとは一体何なのか、NFTと日本はどう向き合うべきなのか。
そして、これからの日本の経済は、「NFT」と「日本のポップカルチャー」にかかっているのかもしれない。
NFTとは
NFTとはNon-Fungible Token(ノン-ファンジブル トークン)の略称です。
Non-Fungible(ノン-ファンジブル)とは非代替性という意味で、「替えのない、唯一無二」という意味で使われます。
Token(トークン)とは、ブロックチェーン技術を用いて発行された「暗号資産」のことを言います。
ブロックチェーンとは、暗号技術によってひとつひとつのブロック(データ)が鎖のように繋がっている分散型台帳のことである。
特徴としては、サーバーを介さない、データの改変が非常に困難であるということが挙げられます。
簡単に言うと「改ざんが困難な唯一無二の暗号資産」ということになります。
現在のNFTの主な利用用途としては、カードやアートなどのコレクション型、メタバースやゲーム内アイテムなどの利用型のコンテンツに分けられます。
コレクション型 | 利用型 |
---|---|
カード | メタバース |
アートワーク | ゲーム内アイテム |
NFTの特徴
なぜNFTが様々な業界で注目されているのか。それは、NFTが持つ特徴にあります。
NFTの特徴①希少性
ひとつ目に挙げられるのは「希少性」です。
NFTの特徴として非代替性であり唯一無二という特徴があります。
例えばコレクション型アート作品で有名なCryptoPunk(クリプトパンク)というものがあります。
CryptoPunk(クリプトパンク)は、24×24ピクセルで作られたNFTアートなのですが、発行数が決まっており出品される作品はひとつひとつのカラーやデザインが異なります。
発行数が決まっている、デザインが全て異なるという希少性が世界各地に話題になり、中には数十億円で取引されたものもあります。
NFTの特徴②改変されにくい
もうひとつのNFTの特徴として、「データの改変が困難」という点も様々な業界で注目される理由のひとつです。
イラストや音楽、書籍などは今まで著作権や複製など様々な問題を抱えてきました。
NFTでは、今まで解決できなかったこのような問題をブロックチェーン技術により解決することが出来るようになります。
「唯一無二の希少性」+「データが守られる」ことで、さまざまな業界が参入してくるのも納得です。
NFTの特徴③誰でも発行することが出来る
NFTが注目される理由として、「誰でも発行出来る」ことも注目される理由のひとつです。
NFTとは一見すると複雑そうで参入障壁が高そうというイメージがありますが、そんなことはありません。
子どもが自由研究で書いた絵をNFT化し、何百万円という高値で取引されたこともあります。
世界に誇る日本のポップカルチャー
日本では、世界に誇るポップカルチャーが数多く存在します。
ポップカルチャーとは、大衆向け文化全般のことを指しますが、具体的にはマンガやアニメ、映画、音楽などのことをポップカルチャーと呼びます。
日本のポップカルチャーの中でも、特に海外で人気なのは「マンガ・アニメ」です。
「ドラゴンボール」、「ONEPIECE(ワンピース)」、「NARUTO(ナルト)」などは海外でも根強い人気があります。
「ONE PIECE(ワンピース)」は、中国やマレーシアなどのアジア諸国、ヨーロッパなどに人気があり、「NARUTO(ナルト)」は全世界80カ国以上でアニメが放送されています。
最近では「鬼滅の刃」、「呪術廻戦」なども日本のポップカルチャーとして海外で絶大な人気を誇っています。
現に、アメリカ合衆国で最大の書店チェーン『バーンズ・アンド・ノーブル』では、ついにアメコミコーナーより日本のマンガコーナーの方が広くなっているそうです。
次のグラフは、講談社調べ海外コミック出版事業地域別売上推移(2012〜2019年度)です。
グラフからも分かるように、日本のコミックは年々世界中で売り上げを伸ばし続けています。
日本のアニメやマンガなどのポップカルチャーはこれからも世界中で注目され続けることになるでしょう。
NFTと日本のこれから
ここからは僕が思うNFTと日本のこれからについて話したいと思います。
冒頭で説明したように、NFTとは「改ざんされにくい、唯一無二の暗号資産」であり、現在では主にアート作品や音楽を筆頭に様々な業界がそのNFTの技術に注目し参入してきています。
NFTとは最近出てきた言葉のようで、実は2017年あたりからすでにその技術は存在していました。
NFTを利用したゲームやアートも現在では様々なものが世に出ていますが、それもほとんどが海外、日本では圧倒的にNFTを使った作品や技術が存在しません。
NFTの市場規模は、2019年では300億円と言われていましたが、急拡大により2021年ではおよそ2兆円にも及ぶ市場規模となっています。
たった2年でこれだけの市場規模の拡大が起こるということは、日本も黙って見逃せる状況ではないと思います。
しかし、NFTに対して日本は完全に出遅れています。
日本が世界と戦うには、日本の強みである「ポップカルチャー」を利用するべきだと思います。
特に、日本のポップカルチャーの筆頭であるアニメはマンガ、他にもファイナルファンタジーやポケモンなどのといった日本のゲームなどは、海外では人気です。
例えば、アニメキャラクターのNFTアート、人気マンガ家のラフ画、日本特有のゲーム性、日本にしか出せない独自性が日本のポップカルチャーにはあると思います。
アニメやマンガ、ゲームなどの他に、たくさんの日本のポップカルチャーはNFTにどんどん参入して世界へ発信していくべきだと思います。
僕は、NFTと日本のポップカルチャーの行方を見守っていきたいと思います。
ではまた!
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